ハムスターを飼育している人達が考えなければならないのが、ペットの死です。ハムスターの寿命は2年から3年と言われており、人間に比べて圧倒的に短い命です。
では、どうしてハムスターの命はそれほど短いのでしょうか?
このページでは、ハムスターの寿命と寿命が短い理由や長生きさせるためのコツを紹介します。大切なペットの命について考えてみてください。
ハムスターの寿命はどれくらい短い?

まずはハムスターの寿命がどれくらい短いものなのか確認しておきましょう。
ハムスターの寿命は種類によっても異なりますが、ゴールデンハムスターなど大型の種類で3年前後、ジャンガリアンやロボロフスキーなどのドワーフハムスターで2年半から3年ほどと言われています。
寿命には、個体差や飼育環境の差が大きく関係しており中には4年近く生きるハムスターもいます。
この年数は、ハムスターが遺伝子的な病気を持っていなかったり後天性の病気を発症しなかった場合の数字であり、ハムスターの平均寿命を表しているわけではありません。ハムスターは病気にかかりやすい生き物なので生後数ヶ月と短い期間で命を落としてしまうこともあります。

人に比べたらかなり短い期間だね。
ハムスターの寿命が短い理由
ここからはハムスターの寿命が2年から3年と人間に比べて圧倒的に短い理由を説明します。
生物の寿命の長さに関する考え方はいくつかあるのですが、その1つが心拍数が関係しているという考えです。ハムスターの寿命が短い原因の1つに心拍数の多さがあります。ハムスターの心臓は人間の5倍以上の速さで動いています。基本的に心拍数の多い生き物ほど寿命が短く、心拍数が少なければ少ないほど寿命が長いとされています。
2つ目が、細胞分裂の回数に制限があり、ハムスターを含めた小動物の分裂回数が大型の動物に比べて圧倒的に少ないという考えです。細胞分裂に必要な物質が分裂を繰り返すことによって短くなり、一定の期間でそれ以上の分裂ができなくなります。細胞分裂ができなくなった時がその生き物の死ぬタイミングとなり寿命が決まってくるのです。

結局のところ、ハムスターの寿命の短さは遺伝的なものなんだよね。
ハムスターを長生きさせるためのコツ
ここまででハムスターの寿命や寿命が短い理由を説明してきました。ここからは寿命の短いハムスターを少しでも長生きさせるコツを紹介します。
ハムスターを健康的に長生きさせるためのコツは以下の3つです。
- 衛生的な空間を保つ
- ストレスのない空間を作る
- 栄養管理に気をつける
- 外部からの衝撃を与えない
衛生的な空間を保つ
ハムスターを長生きさせるために最も大切な事は、衛生的な空間を保つことです。
ハムスターは病気になりやすい生き物で、適さない環境ではすぐに病気になってしまいます。
まず、気をつけたいのがケージ内の湿度です。ハムスターは小さな体の割に多くの尿やフンをします。ケージ内にハムスター用トイレを設置していないと床剤が湿気を吸収して雑菌の繁殖源となってしまいます。
また、給水ボトルからの水漏れ、梅雨の時期の多湿な環境によって増殖した細菌やカビによって体調を崩してしまうことがあるため注意が必要です。
ハムスターはもともと乾燥した地域の生き物なので乾燥には強いです。エアコンの乾燥機能を使ったり除湿機を稼働させるなど季節に応じた対応を行いましょう。
ただし、ハムスターは直射日光を嫌います。日光によって病気を発症することもあるのです。細菌の繁殖を防ぐためにケージを直射日光のあたる場所に置いたりハムスターに日光浴をさせるのはやめましょう。
ストレスのない空間を保つ
ハムスターの寿命を長くするための2つ目のコツとして、ストレスのない空間を保つことが挙げられます。
ハムスターに過度なストレスを加えると、毛が抜け落ちてしまったり食欲不振になったりと健康を害し、寿命を短くすることに繋がります。
例えば、ハムスターは元来1匹でいることを好む生き物なので、人間が構いすぎたり掃除の頻度が高すぎると安心できる環境が作れずストレスにつながることがあります。
また、ゴールデンハムスターや縄張り意識の強いジャンガリアンハムスターには他のハムスターの匂いがすると警戒心を抱くだけでなくストレスを感じることがあります。他のハムスターに使用していたペット用品を使ったり近づけないよう注意しましょう。
栄養管理に気をつける
ハムスターを長生きさせるための3つ目のコツとして栄養の管理があります。
ハムスターにはそれぞれの種類ごとに適正体重が定められており、その範囲内の体重を維持すると長生きしやすいとされています。痩せすぎや肥満はハムスターの寿命を短くしてしまいます。
ハムスターの栄養管理を行うためのポイントは、適切な餌を適切な量与えることです。与えてはいけないとされる食べ物を与えないのはもちろんですが、おやつとなる食物を餌として与えたりしないよう気をつける必要があります。
例えば、ひまわりの種やナッツ類はハムスターのおやつとして与えて良いとされていますが、これらを主食として与えると肥満の原因となってしまいます。主食は主食、おやつはおやつとして混同しないよう注意しましょう。
外部からの衝撃を与えない
ハムスターは非常に寿命の短い生き物です。
長生きさせるためには健康管理やストレスの管理はもちろんですが、大きな衝撃を与えて命を奪ってしまわないよう注意する必要があります。
ハムスターに強い衝撃を与えてしまう例としてよく報告されているのが、ハムスターに触っているうちに高い位置から落としてしまうケースです。ハムスターを高い位置から落としても外面に変化が現れる事はほとんどありません。
しかし、腹部で着地した場合は内臓が、頭部から着地した場合には脳内が傷つけられている恐れがあります。実際に高い位置から落下したハムスターが数時間後に命を落とすケースが報告されています。
また、非常に恐ろしい例ですが、ハムスターにしつけとしてデコピンをする飼い主がいるようです。人間にとってのデコピンは局所的で軽い衝撃ですが、ハムスターにとっては大きな手が高速でぶつかる非常に危険な行為なのです。ハムスターにデコピンをすることで脳震盪を起こしてしまうことがあります。健康を著しく害すし。短い寿命を更に短くしてしまうので絶対に行わないでください。

デコピンなんてありえない行為だね。
短い寿命のハムスターを大切に扱おう
このページではハムスターの寿命に関する情報からハムスターを長生きさせるためのポイントを紹介してきました。ハムスターは寿命が2年から3年ほどと人間に比べて圧倒的に短い命を持った生き物です。
本来の寿命の短さに加えて、ハムスターの中にはストレスや病気、外部からの衝撃によって命を落とす個体もいます。全ての個体が寿命を全うできるわけではあないのです。
飼育に手がかかったり噛まれたりと大変な部分も多くあるかと思いますが、現在飼育している子達も3年後にはいなくなってしまうのです。短い命だからこそ生きている間はストレスなく快適に過ごせるよう最大限の配慮をしてあげましょう。
ご自宅のハムスターを大切にしてあげてください!
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