ハムスターのお腹が肥大化したり、尿とは別の液体を排泄する姿を見た事はありませんか?
これらは一般に『腹水(ふくすい)』と呼ばれる病気の症状で最悪の場合、死に至ることがあります。
このページでは、大切なペットを『腹水』から守るために、腹水についての基本情報から見分け方、発見した際の対処法を紹介しています。
ハムスターの腹水と見分け方

腹水とは血管やリンパ管から漏れ出した体液、体外へ排出されなかった水分などが腹部に溜まる病気です。
発症初期は外見では分からないほど小さな膨らみなのですが、症状が進行するにつれて外見でも分かるほど大きくなります。
腹水は症状が進行してからでないと気付くのが難しいため発覚が遅れやすい特徴があります。
※症状の似た『肺水腫』という病気がありますが、こちらは肺に体液が溜まることで発症します。肺水腫と腹水の見分け方は肥大化しているのが体の上部か下部かです。
ハムスターが腹水になる理由とは?
ハムスターが腹水になる原因は様々です。
衛生状態や食べ物によって内臓系の疾患を患う後天的理由のほか、遺伝といった先天的な要因も考えられます。
どういった理由により腹水を患ったのかを個人で判断する方法はありません。
ハムスターの腹水の症状・見分け方とは?

腹水のように腹部が膨れ上がる病気はいくつか考えられるため、個人レベルで実践できる簡単な見分け方はありません。
しかし、以下の4つの症状に注意することで腹水を早期発見できる可能性が上がります。
- 腹部の肥大化、体液の排出
- 腹水発症による内臓系の不全
- 痛みによる運動や食事量の減少
- 体力・免疫低下による感染リスク
腹部の肥大化、体液の排出
腹水の見分け方として腹部の肥大化や体液の排出があります。
ハムスターの腹部が異常なまでに腫れあがっている、腹部に軽く触っただけでも透明から白色の液体を排泄するといった症状が見られた際には腹水の可能性が考えられます。
ただし、腹部が腫れるのには様々な病気が考えられるので、必ずしも腹水であると断言することはできません。
腹水発症による内臓系の不全
腹水の特徴や見分け方の2つ目として内臓系の不全が挙げられます。
ハムスターが腹水になることで、餌を食べなくなったり自分で排泄ができなくなるケースがあります。
これは消化器官や肝臓、腎臓、心臓、排泄器官といった内蔵系全体が圧迫され、それらの働きが弱まるためです。
内臓の働きが弱まることで見られる主な症状としては、
- 食欲低下
- 水分を取らなくなる
- 自力で排泄ができない
- 呼吸が苦しそう
などの変化があります。
症状の進行度合いによっては人間の手助けなしには生活できない状態になってしまうので、早急な対応が必要です。
痛みによる運動や食事量の減少
腹水の特徴として痛みによる運動や食事量の減少が挙げられます。
ハムスターの腹水は肥大化することで痛みを伴うケースがあります。
腹水を患った個体がフード(餌)を食べたりホイールで走る際に「キュッキュッ」といった鳴き声を出すようであれば、痛みを感じている可能性が高いです。
この状態を放置するとより肥大化した腹部が圧迫され、更に強い痛みを感じることになってしまいます。
体力・免疫低下による感染リスク
内臓系の不全による食欲減退、痛みによる運動不足といった腹水の症状によって体力、免疫力が低下するハムスターは少なくありません。
体力、免疫力が低下することで見られる変化は以下の通りです。
- 活動量が減る
- 活動時間(夜間)も巣箱で寝ている
- 抜毛が増える
- 細菌やウィルス、病気のリスクが高まる
代謝が落ちることで様々な危険が伴います。
感染症や病気は生命維持に関わるため、腹水のハムスターが生活するケージ内は清潔を保つことが大切です。
ハムスターが腹水になった時の対処法

飼育しているハムスターに腹部の膨らみが見られたら早めに動物病院を受診しましょう。
動物病院で診てもらうことで抗生物質や痛み止め、利尿剤を処方して貰えます。
他にも、注射器を用いて体液を吸引したり指圧で排出を促すといった処置を受けることができます。
医師によっては腹水を抜くための飼育方法やマッサージの仕方を教えてくれることもあるので、気になった方は尋ねてみると良いでしょう。
ハムスターの腹水を自分で判断するのは危険
ハムスターの腹水を個人で判断して対処するのは非常に危険な行為です。
専門知識を持たない人が実践できる的確な見分け方がない以上、動物病院で適切な検査を受けるほかありません。
不用意に腹部を圧迫したり処方された薬以外を与える行為はハムスターの生死に直結するので注意しましょう。

万が一にでも肺水腫だったら圧迫は危険だよ!
また、放置で自然治癒する可能性は殆どありません。
適切な治療を行わないと症状は進行する一方で、ハムスターの寿命を短くする結果となります。
ハムスターの腹水と症状、見分け方まとめ

このページではハムスターがかかりやすい病気のひとつである『腹水』について基本的な説明から見分け方を紹介しました。
- 腹水のおさらい
腹水とは体液が腹部に溜まる病気です。
症状の進行と共に腹部は肥大化し食欲不振や活動量の減少、免疫力の低下が見られます。
症状の進行を抑えることはできますが、基本的に完治することはありません。
- 腹水の見分け方
腹水に簡単な見分け方はなく動物病院を受診するまでは肥満や他の病気と区別がつきません。
- ハムスターに腹水を見つけたら
飼育しているハムスターに腹水の疑いが見られたら早めに動物病院を受診しましょう。
処方箋や人工的な排出により症状を軽減することができます。
ハムスターの命を守ためには早期受診が大切です。
是非コメントを残していってください!
まさにその通りの症状でした
2.3週間前から気になりだし、うんちも出ないので今日受診しました
超音波検査で腹水との診断、内蔵は特に悪いとこは見当たらないとのこと。ただ心臓が左が少し大きいといえことで、どこからの腹水なのか針をさして少し摂取して調べないと分からないとの事でした。
ただ、うんちが出ないのは苦しいので、
1.腹水を摂取して原因を突き止める(痛いし、腹水がぜんぶなくなるわけじゃない)原因もはっきりわからない場合もあり、その先その先の検査になる可能性もあり、を弱めるリスクがある
2.消化器官の働きを良くして、利尿剤と両方投薬して1週間様子見る
私は2を選択しました
正しいかは分からないけど、痛いのは何も言えないには辛いからと思ったからです
今日から投薬生活、よくよく様子を見てあげたいと思います
とても、参考になり、心強くなりました
ありがとうございました
コメントありがとうございます。
私もハムちゃんの腹水は何度も経験しておりますが、すべて利尿剤とその都度必要な処方箋を頂いて対応してきました。
1時間おきに利尿剤を与えた事も、、、
腹水は完治が難しいうえに負担も大きい病気ですので、ハムちゃんを傷つけない選択は正解だと思います。
投薬は飼い主さんにとっても大変ですがハムちゃんとの生活を楽しみながら続けてあげてください。
1歳10ヶ月のキンクマハムスターです。昨日病気で腹水があること、そして腫瘍が見つかりました。腫瘍があって腹水もあるということは、他にも転移している可能性が高いと言われました。お薬を貰い日に2回飲ませています。水を飲まなくなるならばゼリー状のアクアゼリーをあげても良いでしょうか。あまり水分を摂るのも良くないような気もしますが…
コメントありがとうございます。
腹水は飼い主にとっても辛い病気ですね。
ハムほしでは動物病院の指示のもと、利尿剤を服用し余分な水分を排出させながら体重管理を行なっております。
ですので、尿が適切に排泄されているようでしたら水分を与えて良いと思われます。
コメントありがとうございました。毎日試行錯誤しながらお薬を飲んでもらってます。オシッコは出てるし食欲も今はあります。お部屋散歩も短い時間ですが毎日続けています。しかし、体重はやはり増え続けていてお腹も大きくなって動き辛そうに見えます。プロテインエナジーバイトを購入しました。昨日左目が開きづらがっ様でした。その後開いてましたが気になります。来週月曜日に病院に行ってきます。日常生活で気をつけることがあったらご教授お願いいたします。
日常生活はこれまでと同じで良いと思います。
もし可能であれば、健康チェックの頻度を増やしてあげると良いでしょう。(理想は1日1回ほど)
病気の進行や他の病気発症に気づけるので是非実践してみてください。