ハムスターを飼育している中で『キュー』や『ジジー』といった鳴き声を聞いたり、何かをアピールするような動きを目にした経験はありませんか?
実は、ハムスターは非常に感情豊かな生き物で、気持ちや要求を仕草で表すことが多いのです。
ハムスターが何を欲しているのか、ストレスなく快適に生活できているかを知るために、このページでは感情ごとにみられる特徴的な行動について紹介します。
ハムスターの感情を知る事は健康を守る事
ペット飼育において、ペットの行動から気持ちを推測するの非常に重要な事です。
要求やストレスの原因を特定できるだけでなく、病気や怪我をした際にもいち早く異変に気づくことができます。
それぞれの行動にどういった意味があるのか、感情別に見ていきましょう。
ハムスターが嬉しい時の行動2選
まずはハムスターが嬉しい時に見せる行動について紹介します。
喜んでいる時、楽しい時に見られる特徴的な行動・鳴き声としては以下のようなものがあります。
警戒せず走って近寄ってくる
飼い主によく懐いたハムスターは警戒心を抱かず、すぐに近寄って来ます。
声や気配に反応してすぐに出てくるようであれば「餌がもらえる」「遊んでもらえる」と、喜んでいる可能性が高いです。
また、すぐに手に乗るようであれば安心していることが分かります。
キュキュッと短く鳴く
ハムスターが嬉しい時の行動に『キュキュッ』という短い鳴き声あります。
犬や猫と違って吠えることのないハムスターですが、鳴いて感情表現をする事があります。
餌をあげたり遊んでいるときに、この鳴き声が聞こえた場合には喜んでいると思って良いでしょう。
ただ、驚いたときにキュキュッと鳴く個体もいるので状況によって嬉しいのか、びっくりしているのかを見分ける必要があります。
ハムスターが警戒している時の行動3選
警戒心の強いハムスターは、慣れない環境に緊張したり突然警戒心を抱くようになることがあります。
原因を取り除けるよう警戒した時の行動について確認しておきましょう。
巣箱から出てこない
ハムスターが巣箱に隠れて出て来ない、顔だけ出して周囲の様子を伺うのは警戒している時にみられる仕草のひとつです。
特に、お迎え直後や掃除をした後に警戒する個体が多いです。
飼い主としては心配になるかもしれませんが、警戒心の強いハムスターは安全な場所から周囲の安全を確認するものです。
大抵の場合は待っていれば出てくるようになりますが、常に警戒して隠れているようであれば周囲を囲ったり静かな部屋にケージを置いて安心させてあげましょう。
後ろ足で立って周囲を見回す
ハムスターが後ろ足だけで立ち上がり、周囲を見回すしぐさを目にした事はありませんか?
これは周囲に興味を持ったり警戒している証拠です。
ハムスターは巣箱の周囲1m〜3mを自分の縄張りとする習性があるので、そのテリトリー内には天敵となりうる物を置かないよう注意しましょう。
複数のペットを近くで飼う時には、それぞれの個体が警戒していないか相性をチェックすることが大切だね!
音や光に反応して隠れる
わずかな音や光に反応してハムスターが隠れるのは警戒のサインです。
周囲に恐怖を感じているので少しの刺激にも反応して逃げてしまうのです。
臆病な個体ほど周囲に警戒するので、おうちを用意したり床材の量を増やして隠れる場所を作ってあげましょう。
ハムスターが怒っている時の行動2選
ハムスターは縄張り意識が強い生き物のため、慣れない環境では威嚇や喧嘩をすることが多いです。
以下の2つの特徴に当てはまるものがあれば、良好な関係を築くためにも飼育環境の見直し・改善を行いましょう。
飛びかかる・噛み付く
ケージ内に手を入れた時にハムスターが飛びかかったり、噛みついてくるようであれば飼い主を敵とみなしている可能性があります。
ハムスターには縄張りに侵入した天敵を攻撃する習性があり、人間相手でも襲いかかってきます。
素早い動きで近づいてきたら怒っている可能性があるので無理に触ったり刺激するような事は避け、そっとしておきましょう。
ジージーと鳴く
ハムスターが怒っている時に『ジージー』と鳴くことがあります。
この鳴き声は威嚇の時に出すもので、他の鳴き声に比べて特徴的なため非常に分かりやすいです。
ジージーという声が聞こえたらストレスの原因が近くにいないか確認し、ハムスターに威嚇される原因を考えてみましょう。
ハムスターがストレスを感じている時の行動3選
臆病で警戒心が強いハムスターはストレスを感じる機会が非常に多いです。
長期間強いストレスにさらされていると、食欲低下や脱毛、下痢に繋がるため、自宅のハムスターに該当する特徴がないか確認しておくと良いでしょう。
飼育用品・ケージを齧る
ストレスを感じたハムスターは、ケージやホイール、ハウスなどの飼育用品を齧るようになります。
物を齧る理由としてはストレスの他に
- 歯が痒い
- 歯の伸びすぎを防ぐため
- 外に出たい
などの理由があります。
どういった理由から飼育用品を齧っているのか観察してみると良いでしょう。
ひっくり返る
ハムスターが驚いた時にひっくり返ってお腹を見せることがあります。
これは強い恐怖を感じて緊張している時の行動で、ハムスターが強いストレスを感じている証拠となります。
繰り返し行うと警戒心を抱かれたり、敵だと見なされて嫌われる原因となるので、背後から突然触ったり大きな音を立てないよう注意しましょう。
フリーズ(硬直)する
ハムスターが強いストレスを受けると、その場で固まってしまうこと(フリーズ)があります。
フリーズの特徴としては
- 目を開けたまま
- それまでの姿勢で固まる
- 呼吸をしている
などが挙げられます。
これは動きを止めることで周囲に擬態したり目立たないよう隠れる習性です。
フリーズはあまり良い行動ではないので頻繁に起こるようであれば、おうちを用意してあげましょう。
ハムスターが怪我・病気をした時の行動2選
最後にハムスターが不調を訴えるサインを確認しておきましょう。
ハムスターを含む多くの小動物は、弱っている姿を見せないよう怪我や病気を隠す習性があります。
以下の行動が見られた時には念のために動物病院を受診しましょう。
毛並みが悪い・艶がない
ハムスターの毛並みが悪い、いつもの艶がない時にはストレスや怪我、病気を疑いましょう。
健康なハムスターは定期的に毛繕いをするため、体毛には艶があり毛並みが揃っています。
しかし、何らかの理由により弱ってしまうと毛繕いをしなくなったり、糞尿が毛についてしまい見た目が悪くなります。
ストレスで脱毛したり栄養不足で毛量が減ることもあるので注意してみてください。
餌の減りが少ない
怪我や病気のハムスターは内臓機能の低下、活動量の減少から食事量が減ってしまいます。
前日の餌が残っている、糞の量が少ないなど異変に気付いた時には健康状態に問題がないかチェックしてみてください。
チェックする項目としては
- 糞尿の色、匂い
- 歩き方はふらついていないか
- 体に外傷、腫瘍はないか
- 妊娠、出産の兆候はないか
などがあります。
普段と異なる様子で餌を食べていないのは、不調のサインです。
どうしても原因が分からない時には動物病院を受診しましょう。
ハムスターの行動から気持ちを読み取ろう
このページではハムスターの感情と行動・鳴き声の関係について解説しました。
ハムスターは要求や意思をはっきりと伝えてくる生き物なので、行動の意図をしっかり汲み取って対応すると良く懐いてくれます。
ただ、行動には個体差があるので当記事の情報全てを鵜呑みにする必要はありません。
日ごろからハムスターの動きをよく観察して、変化に気がつくようにしておくことが大切です。
是非コメントを残していってください!