ゴールデンハムスターやジャンガリアンハムスターなど、ハムスターの種類によっては人に慣れて手に乗ったり声に反応して寄ってきてくれます。ハムスター飼育を始める人の中には、ハムスターと遊べることを夢見ている方も多い事でしょう。
しかし、実際には「なついてくれない」「なつかないどころか、噛まれてしまう」「触ろうとするとジージー鳴く」など、ハムスターがなつかないことで理想とのギャップを痛感するケースが多いのです。
YouTubeなどの可愛いハムスター動画に憧れる気持ちは分かりますが、人になつくハムスターにはいくつかの理由があります。単に動画の真似をしてもうまくはいきません。
筆者が飼育しているもちはマッサージが大好きです。購入した頃は逃げ回っていましたが、手を出すを自分から乗るようになりました。
ちょこも購入した頃は噛み癖が酷く、まったく触れませんでした。今では完全になついて手の中で寝てしまいます。
ペットショップで購入したハムスターをなつかせたい方はこのページを参考になさってください。
ハムスターは人になつかない?
ハムスターは自然界では最も弱く捕食される立場にあり、本来は人になつかない生き物なのです。インターネット上には、『ゴールデンハムスターはなつく』『ジャンガリアンハムスターはなつきやすい』などの情報がありますが、犬などのより歴史の深い愛玩動物に比べてなつかないことが前提にあります。ペットショップで飼育されていたハムスターであっても警戒心が強く、慣れない匂いや見慣れない物には恐怖心を覚えます。
しかし、人間に飼われてきた長い歴史があるため個体によっては人を怖がらないことがあります。また、時間をかけて人が怖いものではないことを教えることで恐怖心を和らげることができるのです。
必ずしもなつくわけではありませんが、努力次第では仲良くなることができます。ハムスターと仲良くなるための方法を学んでおきましょう。
なつきやすいハムスターはこちら
ハムスターがなつかない理由
そもそも、ハムスターがなつかないのにはどんな理由があるのでしょうか?ハムスターが人に慣れない時の主な理由は以下の5つです。
- 恐怖を感じている
- 警戒心を抱いている
- 人に慣れていない
- 飼い主を敵と見なしている
- 元々なつかない個体である
ハムスターがなつかないと感じている人は、ハムスターとのコミュニケーションがうまく取れていないかもしれません。お迎えしたばかりのハムスターは、新しい環境に不安を感じており、新しい匂いや音に警戒心を抱いています。この間に無理になつかせようと触ったり声をかけることで飼い主を敵と見なすことがあります。
また、個体によっては一生人になつかない子もいます。ほとんどの個体は噛んだり鳴いたりしますが、中には嚙んだりせず逃げ回る個体もいます。
ハムスターをなつかせる方法
では、ハムスターをなつかせるためには何に気を付けて接すれば良いのでしょうか?ハムスターをなつかせるためのポイントをいくつかご紹介します。
ハムスターをなつかせるためのポイントは以下の5つです。
- 時間をかけて仲良くなる
- 大きな音や速い動きは控える
- 噛む子には軍手を使う
- 餌は手であげる
- 匂いに気を付ける
- 触る時間を増やしていく
時間をかけて仲良くなる
このページでも説明してきた通り、ハムスターは非常に警戒心の強い生き物です。慣れない匂いのものや見慣れない物には不安を感じてしまいます。
ハムスターをなつかせるためには、お出迎えから1週間ほどはそっとしておき、気になっても触ったり声をかけたりしないよう心がけましょう。この間に無理に触ろうと試みるとハムスターに恐怖心を与えるだけでなく、自分を敵と認識させてしまう可能性があります。
お出迎えしたハムスターは1週間ほどそっとしておき、少しずつ手で餌を与えてたり手の匂いを嗅がせるなどしてならしていきましょう。
ちょこの場合は、1ヵ月ほどかけてゆっくりならしていきました。はじめに手を出してみると噛まれてしまい、このままではなつかないと思ったので、しばらくそっとしておきました。
大きな音や速い動きは控える
次にハムスターが恐怖を覚えるものの例として、大きな音や速い動きがあります。ハムスターは大きな音がしたり急にものが近づいてくるとびっくりしてフリーズ(目を開けたまま動かないこと)してしまうことがあります。
フリーズしたことによって必ずしもなつかなくなるとは限りません。しかし、少なくともハムスターは恐怖心を抱いてしまいます。一度警戒心を抱き、人間を敵と見なしたハムスターと仲良くなるにはかなりの時間を要します。ある程度仲良くなったとしても驚かせてしまうことでハムスターが噛むようになることがあります。大きな音や速い動きは控えるよう充分注意しましょう。
噛む子には軍手を使う
ハムスターは、基本的に興味関心を持ったものを噛む習性があります。人の手を噛むのには、興味を持っている場合と人を敵とみなして攻撃をしている場合があります。明らかに攻撃的な噛み方をしている場合には軍手を使って触りましょう。
軍手で触ることで、ハムスターに直接噛まれることがなくなります。また、ハムスターに対しても噛む事は無駄と認識させることができるため、噛み癖の防止につながります。ハムスターも個体によって攻撃を辞める子と辞めない子がいるのでこの方法が逆効果だと感じた際には中止してください。
筆者が飼育しているチョコははじめの頃は軍手を噛んでいたものの、今では軍手どころか人の手も構ない良い子になりました。
餌は手であげる
お出迎えから1週間以上経過したら手で餌をあげてみましょう。餌やおやつを手をあげることでハムスターに手は怖くないものという認識を与えるとともに、手の匂いに慣れてもらうことができます。
人になついていないハムスターに対して最初から手に乗せて餌をあげようとすると噛まれてしまう恐れがあします。始めは手に持ったおやつを近づけてみましょう。手からおやつを受け取るようになったら次は手のひらに乗せた餌を与えるようにして噛まれなくなれば手乗りも目前です。この少しずつならしていく練習法を繰り返すことで最終的には自ら手に乗っておやつを取りに来るようになります。
もちろん、この練習を行う際にもゆっくりと時間をかけてならしていってください。個体差があるため飼育しているハムスターの様子を見ながら与え方を変えていく必要があります。
匂いに気を付ける
ハムスターに餌やおやつを与える際の注意点として手の匂いがあります。ハムスターは視力が弱い分、聴覚や嗅覚の優れた生き物です。手の匂いに慣れてもらうためにはハムスターの嫌いとする石鹸やジャンプーの匂い、香水などの強い香りがしないよう心がけ、できるだけ自分の手の匂いが伝わるようにしましょう。
どうしても他の匂いが付いてしまう時には、軍手を使用して匂いを和らげることができます。極力他の匂いがしないよう心がけましょう。
触る時間を増やしていく
ハムスターをなつかせるためには、始めから触ったり世話をし過ぎないことが大切です。ハムスターが人の手に慣れ、多少触ることを許したら後は触る時間を長くしてより安心感を与えるだけです。
始めは頭や背中を撫でるだけに留め、少しずつ顔の横やお腹のあたりを触るようにしてみましょう。また、この触る時間も少しずつ増やしていくことでハムスターが人の手を好み、手乗りになったり手の中で安心して眠るようになります。少しずつですが手は怖くないものだという認識を植え付けていきましょう。
手の中で寝てしまうちょこが良い例でしょう。
噛み癖があり、なつかなそうな子でしたが、少しずつ触る時間を増やしていったことで今では自ら寄ってくるのです。
なつかない子も大切に飼いましょう
このページでは、ハムスターの基本的な習性から人になつかないハムスターをなつかせるためのポイントを紹介してきました。ハムスターは長年にわたり人間に飼育されてきた歴史があり、人になつきやすいペットではあります。しかし、警戒心が強く敏感な生き物など元々の習性もあり、必ずしも人になれるわけではありません。
種類で選んだとしても1匹1匹に個性があり、なつかない子はずっとなつきません。しかし、ハムスターがなつかないからといって遺棄したり世話を怠るなどの虐待を行うのはやめましょう。
ハムスターにはそれぞれの魅力があります。手乗りになったり触らせてくれるだけがハムスターの魅力ではありません。なつくことだけを目的にしている方は飼育を控えましょう。
筆者の飼育しているロボロフスキーハムスターは人になれにくい種類ですが、丸まって寝たりみんなで餌を食べている様子などを見ると非常に癒されます。
ハムスターを捨てた際の罰則は以下の記事をご覧ください。
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