ハムスターを手に乗せた際に「爪が長い」と感じた経験はありませんか?
ペットとして飼育されているハムスターは、自然界で生きる他の動物に比べて手を使う機会が少ないため爪が延びやすい傾向にあります。
では、爪が伸びすぎるとどういった問題があるのでしょうか?
このページではハムスターの健康を保つために爪とぎの必要性、適切な長さを保つためのポイント、おすすめの飼育用品について解説しています。
ハムスターの爪とぎとは?いつやっているの?
爪とぎはハムスターの健康を保つために必要不可欠な習慣です。
ハムスターを始めとするげっ歯類の多くは一生に渡って爪が伸び続けるため、普段から適度に削っていないとどんどん伸びていってしまいます。そして伸びすぎた爪が邪魔になり手先をうまく使えなかったり怪我をする原因となってしまうのです。
ただ、伸びるスピードは決して速くないため頻繁に手先を使用する環境で飼育すれば、自然と爪も削れて適切な長さが保たれます。
ハムスターの爪が伸びすぎると起こる問題とは?
爪が伸び続けるハムスターは、適度に爪とぎができる環境で飼育しないと健康に関わる重大なトラブルに発展することがあります。
ここからはハムスターの爪とぎができないことで生じる3つの問題を紹介します。
- 爪が引っ掛かり怪我に繋がる
- 毛づくろいで怪我をする
- 怪我が原因で細菌、ウイルスに感染する
爪が引っ掛かり怪我に繋がる
伸びた爪が布類や飼育用品に引っ掛かる、飼育ケージ挟まるなどによって怪我をすることがあります。
ハムスター爪はかぎ爪状になっているため、物に引っ掛かると取れにくい特徴があります。また、爪が延びるほど取り外しにくくなるので思いがけない怪我に繋がる可能性が高まります。
毛づくろいで怪我をする
ハムスターは頻繁に毛づくろいをするため、爪が延びていると肌や眼球を傷つけてしまうことがあります。
体表は毛で守られているため怪我をしづらいですが、顔から出た位置にある眼球は非常に傷つきやすい部位になります。一日に何度も毛づくろいをしているのでいつ怪我をしてもおかしくありません。
怪我が原因で細菌、ウイルスに感染する
爪とぎをしないことで起こり得る最大の問題は怪我が原因となる細菌やウイルスへの感染です。
ハムスターは非常に弱い生き物のため病気への免疫があまりありません。そのため、外傷を負った部分から細菌やウイルスが侵入するとすぐに病気になり、最悪の場合では死に至ってしまうのです。
ハムスターの爪とぎができる飼育環境とは?
ここからはハムスターの爪とぎが自然と行われる飼育環境について紹介します。
普段の飼育の中で適切な長さを保たせるためには、ハムスターに手足をしっかり使わせ運動させることが大切です。
- 木製のおうちを使う
- ホイールを設置する
- 床材は多めに入れる
- かじり木を設置する
- ハムスター用のトイレを設置する
- 爪とぎにはお散がが効果的
木製のおうちを使う
ハムスターの爪とぎにおすすめなのが木製のハウスです。おうちを齧ったり登ったりすることで自然と爪が使われてすり減っていきます。
また、木製のおうちには通気性が良い、保温性が高いなどのメリットもあるので飼育には最適です。
木製のお家とは反対に、プラスチック製や陶器製の家は表面がツルツルして摩擦が少ないため爪が削れにくくなっています。購入の際には注意が必要です。
飼育ケージにはホイール(回し車)を設置する
ハムスターの爪とぎを行ううえで最も効率的なのがホイール(回し車)の設置です。
ハムスターがホイールの上を走るときに爪が擦れ、自然と短くなっていきます。ホイール自体はプラスチック製で摩擦が少ないのですが、ハムスターは運動量が多いため爪とぎになるのです。
ホイールを設置しないと活動量も減ってしまうので、健康維持も兼ねて設置しておくと良いでしょう。
床材は多めに入れる
飼育ケージに床材を多めに入れておくことで、ハムスターの爪とぎを促進することができます。
ハムスターは床材に餌を隠したり潜って眠る習性があるため、十分な量を入れておくことで積極的に爪を使うようになります。
使用する床材はコスパと爪とぎの観点から木のチップがおすすめです。ただし、個体によってはアレルギー反応を示すことがあるので、必要に応じて紙製を使用してください。
爪とぎ、歯の長さ調節にかじり木を設置する
ハムスターが伸び続ける歯を適切な長さに保つために使用されるかじり木ですが、爪とぎとしても効果を発揮します。ハムスターがかじり木をかじる時、手足を使って肌を抑えるのですが、この時にわずかに爪がすり減ります。
1回1回の効果は微々たるものですが、継続することで程よい爪とぎとなります。かじり木はハムスターの歯を削ることもできるので用意しておくと良いでしょう。
個体によってはかじり木を使わないこともあるので様子を見て与えてください。
ハムスター用のトイレを設置する
ハムスター用トイレを使用している方は、トイレに多めの砂を入れることでハムスターの爪とぎを行うことができます。
ハムスターは砂を掘ったり掻き分けて潜ったりするのが得意です。トイレ砂をあまり入れない場合には、ハムスターが爪を使う機会も少なくなりますが、砂を多めに入れておけばハムスターが頻繁に手先を使うようになります。
こちらは、他の方法に比べて爪とぎ効果は薄いですが、ケージ内の衛生環境も維持できるでのおすすめです。
爪とぎにはお散歩が効果的
ハムスターをケージから出してお散歩させることでハムスターの運動量を増やし、爪とぎを促進させる方法があります。
お散歩させる場合には、ハムスターがどこにいったか分からなくならないよう専用のサークルを使いましょう。サークルの中にハウスやホイール、給水器、寒い時期にはヒーターを設置して放っておくだけなので非常に手軽です。
また、ハムスターのお散歩を指せている人の中には、誤って踏み潰してしまったという事故を経験した人もいます。こういった悲しい事故を防ぐためにもハムスター用サークルは持っていて損のないアイテムです。
ハムスターの爪が伸びたら動物病院でカットしてもらおう
ハムスターの爪が伸びすぎると怪我や病気の原因となるため、非常に危険です。
明らかに伸びすぎている、生活に支障をきたしているという場合には、既に何かしらの怪我や病気を患っている可能性もあるため検査を兼ねて動物病院を受診することをお勧めします。
健康状態に問題がない場合には伸びすぎた爪をカットしてもらえます。
爪のカットのみであれば費用も500円~2,000円程度で済みます。
ハムスターの爪切りをしてくれるペットショップもあるから探してみると良いかもね!
ハムスターの爪とぎについてまとめ
このページでは、ハムスターの爪に関する情報や爪とぎが自然と行われる飼育環境について紹介してきました。
ハムスターの爪は一生に渡って伸び続けるものの、伸びるスピードが速くないため運動量を増やして自然と手先を使わせる生活をさせれば取り分け爪とぎに力を入れる必要はありません。
しかし、それでもハムスターの爪が伸びすぎてしまったり、生活に支障をきたしているようであればペットショップでカットを依頼しましょう。費用も数千円で済むので早めに対処をしておくと良いです。
ハムスターが快適に過ごせるよう指の先にまで気をつかってみてください。
爪を適切な長さに保つためにはたくさん運動できる環境が大切なんだね!
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