ハムスターは非常に憶病かつ神経質な生き物で、少しの変化にも驚き警戒心を持ってしまいます。
そのサインとして危険やストレスを感じた際に餌を食べなくなる個体は少なくありません。
「お迎えしたハムスターが餌を食べない」「フードの種類を変えたら食べなくなった」「これまで食べていた餌を食べなくなった」など、ハムスターが餌を食べない問題は頻繁に起こります。
数日に渡って餌が減らないと飼い主としては非常に心配でしょう。
そんな状況に陥った飼い主に向けてこのページでは、ハムスターが餌を食べなくなる原因や対処法、飼育に役立つアイテムを紹介します。
ハムスターが餌を食べているか簡単に確認できる方法
ハムスターが餌を食べなくなったら飼い主としては非常に心配するでしょう。
しかし、ハムスターには一時的に餌を蓄えておき安心できる場所で食べる習性があるため、これまでに貰ったフードを頬袋やケージ内に隠し持っている可能性があります。
与えた餌が減っていなかったとしても、ストックしていた分を食べているようであれ餓死の心配はありません。
ストックがなくなるにつれて与えた餌も食べるようになります。
ハムスターが餌を食べているか把握するためには、与えた餌の減りを確認するだけでなく、頬の膨らみや巣の中をチェックすることが大切です。
問題は隠し持った餌がないにも関わらず与えた餌が減らないことです。
ストレスや警戒など理由は様々ですが、何も食べていない期間が続くと餓死する危険があります。
お迎えしたばかりのハムスターが餌を食べない時
まず、餌を食べないケースとして挙げられるのがお迎え後のハムスターです。
ペットショップから購入したばかりのハムスターは慣れない匂いや景色、飼育用品に警戒心を抱いてしまいます。
移動のストレスもありハムスターとしては放っておいてほしい時なのです。
この間に無理に餌を食べさせようと、手を近づけたり声をかけたりするとハムスターのストレスを増加させる結果になります。
お迎え直後のハムスターが餌を食べない時の対処法とは?
お迎えしたばかりのハムスターに餌を食べてもらうためには頻繁に触ったり驚かせる行為を避け、飼育環境が安全な場所であることを認識させることが大切です。
必要なお世話を行う際にも
- フードは手で与えず餌入れに置いておく
- ペットショップと同じ餌、飼育用品を与える
- キャベツなどの野菜を添えておく
などの工夫をすることで与えるストレスを減らすことができます。
また、お迎え直後に餌を食べていなかったとしても、フンをしていればハムスターが栄養を取っていた証拠となります。
フンの数が異常に少なかった際にはお迎え以前から何も食べていないことになるため、ペットショップや動物病院に相談してみると良いでしょう。
餌の種類を変えたら食べなくなった
2つ目のケースとして餌の種類を変えたときに食べなくなることがあります。
こちらはハムスターが慣れない匂いの食べ物に警戒していたり、好き嫌いのために新しい餌を避けているのです。
特に匂いの強いペレットは好き嫌いが分かれやすく、A社のペレットは食べるがB社のペレットでは食いつきが悪いということが頻繁に起こります。
ハムスターとしては一時的な警戒心を抱いているだけなので自然と慣れることが多いです。
餌を変えて食べなくなった時の対処法とは?
餌を変えたために食べなくなったときには、とりわけ心配することはありません。
新しい餌を置いておけば自然と食べるようになります。
また、どうしても心配な場合にはこれまで与えていた餌と新しい餌を混ぜてあげる、野菜やおやつを添えて与えてみる、前の餌に戻すなどの工夫をしてみると良いでしょう。
個体によって好き嫌いはありますが、基本的には継続して与えていればどんなペレットでも食べるようになります。
筆者の飼育しているもちは、新しいペレットが苦手です。
そのままだと食べませんが、お湯でふやかしたペレットなら食べます。
まずはふやかしたもので慣らしています。
これまで食べていた餌を食べなくなった時
ハムスターがこれまで食べていた餌を急に食べなくなることがあります。
ストックがないにも関わらず、慣れた餌を食べなくなった時には以下の理由が考えられます。
- 掃除や人間との接触により緊張、ストレスを感じている
- 熱中症や体温の低下
- 内臓系の病気になっている
- 怪我、腫瘍ができている
- 細菌、ウイルスへの感染
- 遺伝子的な病気
これらはハムスターの生死に直結する問題のため、早急に対応する必要があります。
食べ慣れた餌を食べなくなった時の対処法とは?
これまで食べてきた餌を食べなくなった際には、飼育環境の見直しを行います。
ケージ内が汚れていたり温度が適切でなかったりと快適でない環境ではハムスターにストレスがかかり餌を食べなくなることがあります。
また、ハムスターの噛み合わせが正しいかの確認も必要です。
ハムスターなどの齧歯類ははが一生伸び続けるため適切に削らないと噛み合わせが悪くなることがあります。不正咬合を起こしてうまく噛めなくなっていないかチェックしてあげましょう。
怪我や病気が原因で餌を食べなくなった
病気や怪我で弱ったハムスターが餌を食べなくなるのは珍しいことではありません。
怪我の例として高所からの落下、飼育用品に挟まる、他のハムスターに嚙まれるなどがあります。これらの怪我により外傷ができると傷口から細菌やウイルスに感染して最悪の場合命を落とし兼ねません。
また、病気で活動量が減ると必要な餌の量が減少して普段の量を食べなくなることがあります。
餌を食べなくなった原因が分からない時には動物病院の受診を
ハムスターが餌を食べなくなった原因を探るのは簡単ではありません。
飼育環境に大きな変化があったり、目に見える怪我や病気があれば原因の推測は容易ですが、必ずしも分かりやすい変化が現れる訳ではありません。
もしも、原因がはっきりしないようであれば動物病院を受診して専門家のアドバイスを求めましょう。
ハムスターなどの小動物は病気にかかっていることを隠す習性があるため、内臓系の病気や細菌感染も死の直前まで分からないケースがあります。
原因不明の体調不良が見られた場合には一刻も早く適切な治療を受けさせましょう。
ハムスターが餌を食べなくなった!それは何らかのサイン
このページではハムスターが餌を食べなくなったときの理由や対処法を紹介してきました。
餌を食べない時の4つのケースのうち、とりわけ問題がないのが『お出迎えした時』や『餌を変えた時』など飼育環境に何らかの変化があった場合です。
ハムスターが慣れない匂いや環境に警戒心を抱いているだけであれば時間経過やストレスの元を排除することで解決できます。
一方で、ハムスターの体に何らかの異変が考えられる危険なケースが『これまで食べていた餌を食べなくなった場合』と『怪我や病気が原因で餌を食べなくなった場合』です。
ハムスターは病気やカビ、細菌への感染に弱いので飼育環境の衛生状態を見直し、怪我の原因となる飼育用品がないか今一度確認してみると良いでしょう。
飼育環境を見直しても改善しないようであれば動物病院の受診がおすすめです。
餌を食べないという一つの現象ですが、状況によって対処法は異なります。それぞれの状況に応じて適切な措置をとってください。
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