ハムスターの中には、ケージの外に出たがる個体がいます。
飼育用品に登ったりプラスチック部分をかじって脱走を試みる、飼い主に出して欲しいアピールをするといった行動を見せる個体は少なくありません。
ハムスターが動き回る仕草は可愛らしいですが、飼育用品をかじることで体内にプラスチックが溜まったり高所からの落下で怪我をする恐れもあります。
では、飼育しているハムスターがケージの外に出たがる場合にはどのように対処すれば良いのでしょうか?
このページでは、ハムスターが外に出たがる理由と散歩(部屋んぽ)を行う際の注意点について解説しています。
ハムスターが外に出たがる理由とは
警戒心が強く安全な場所に隠れる習性を持ったハムスターがケージの外に出たがるのにはどういった理由があるのでしょうか?
様々な理由が考えられますが、その一例として以下を解説します。
- 自分の縄張りを主張するため
- 餌や床材を探して持ち帰るため
- 飼育環境に問題がある
- 飼い主が好き、餌をもらえると思っている
自分の縄張りを主張するため
散歩や脱走でケージの外に出たことがあるハムスターであれば、ケージの周囲を自身の縄張りとみなして主張している可能性が考えられます。
ハムスターには、自分の縄張りにマーキングすることで他者にアピールする習性があります。
過去にマーキングを行った範囲に敵がいないかパトロールしたり、マーキングをし直すために外に出たがるのは珍しくありません。
また、これらの行動はハムスターの生態として極めて自然なものであり健康面で心配することはありません。
餌や床材を探して持ち帰るため
ケージ内に餌が少ない、目的の食料がない時に餌を探そうと外に出たがることがあります。
また、妊娠、出産前後のメスのハムスターには安全な巣を作る習性があるため、ケージの外から床材になる物を探そうとしている可能性があります。
このように餌や床材が理由の場合、それらを適切に与えることで外に出たがる行為が見られなくなります。
飼育環境のストレスによりハムスターが体調を崩さないよう餌や水の減りを確認したり部屋の温度がハムスターの適温(20℃前後)に保たれているかを確認すると良いでしょう。
飼育環境に問題がある
餌や床材が揃っており、散歩(部屋んぽ)をしたい訳でもない、それでもケージの外に出たがる場合には飼育環境の問題が考えられます。
- ケースの隅に尿や糞が溜まっていないか
- 給水ボトルからの水漏れはないか
- ホイールなど運動できる用品が設置されているか
- 季節に合った暖房、冷却グッズを設置しているか
などを確認しましょう。
ハムスターは非常にデリケートな生き物のため、細菌やカビの発生、適さない温度での飼育では病気になったり命を落としてしまいます。
飼育環境の問題は致命的なトラブルにつながるので早めに見直すことをおすすめします。
飼い主が好き、餌をもらえると思っている
よく人間に懐いているハムスターは、飼い主に近寄ってきたり手に登ることがあります。
飼い主が好きだったり餌を欲しがっていたりと理由は様々ですが、警戒心の強いハムスターが自ら近寄ってくるのはとても良いことです。
ハムスターが手に乗ったら怪我や病気、腫瘍ができないか確認すると良いよ!
ハムスターが外に出たがる時はどうすれば良い?
好奇心旺盛なハムスターは非常に可愛らしいですが、脱走により怪我をしたり犬や猫に捕食される、人に踏まれるなど命を落とす危険もあります。
飼育しているハムスターがケージの外に出ようとするときには以下の方法を試してみると良いでしょう。
- 飼育ケージ内にはホイール、齧り木を設置する
- 室内を散歩(部屋んぽ)をさせる
- ケージから出す習慣を減らす
飼育ケージ内にはホイール、齧れるおやつを設置する
飼育ケージにホイール(回し車)がないのであれば、運動不足に陥る可能性が考えられます。
ハムスターは活発に運動する生き物のため、1日に数百メートルから数キロメートルほどホイールの上で走っています。
この運動には健康を維持する役割もあり、万が一にでも運動不足になると骨や筋肉が育たず怪我をしやすくなる、ストレスで毛が抜ける、免疫力が低下して病気になりやすくなるなど、様々なリスクがあります。
もし、ホイールがなかったりスムーズに回らない場合にはベアリングを採用した静かで性能の良いものをおすすめします。
また、ストレス発散のアイテムとして齧り木、齧れるおやつもお勧めです。
飼育用品を齧らなくなるだけでなく、ハムスターの伸び続ける歯を削って健康的な長さを保つのに役立ちます。
室内を散歩(部屋んぽ)をさせる
一度でもケージから出したハムスターは自分のテリトリーを持っている可能性があるので、散歩(部屋んぽ)をさせてあげると良いでしょう。
ハムスターをケージから出した際、匂いを付ける行為(マーキング)が見られたら縄張りを主張しているサインです。
縄張り意識が強く、自分のテリトリーを守りたいハムスターにとってケージから出れない状態がストレスになることもあります。
ハムスター用のお散歩サークルも便利なので活用してみてください。
ケージから出す習慣を減らす
ハムスターが脱走試みることで高所から落下したり飼育用品に挟まって怪我をする可能性があります。
ケージの外に出たがることで致命的な危険に繋がるようであれば、散歩の回数を減らして外に出る習慣をなくしていく方法もおすすめです。
数週間ほどは外に出たがる行動を見せますが、縄張り意識が薄れてくれば出ようとしなくなります。(個体によって異なります)
ケージ内ではしっかり運動できるようにホイールは設置しておきましょう。
ハムスターが外に出たがる理由と対処法まとめ
このページでは、ハムスターが飼育ケージの外に出たがる理由や対処法を紹介しました。
ケージから出ようとする理由には、外への関心や餌の確保といった習性によるものから運動不足や飼育環境の問題など外的要因によるものまで様々です。
好奇心による行動であればホイールや齧り木を設置したり部屋んぽで運動させてあげましょう。
ケージから出ようとする事自体は悪いことではないので、それによる怪我を防ぐことが大切です。
また万が一、飼育環境が原因の時はケージの掃除や飼育用品のメンテナンス、ケージを置く位置の見直しを行い、健康面で不安がある場合には動物病院を受診しましょう。
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